大臣許可と知事許可の違いを徹底解説|建設業許可の基礎知識をわかりやすく整理【横浜】

建設業許可の変更届・業種一覧・大臣知事許可の違い 横浜

建設業を営ううえで避けて通れないのが「建設業許可」。いざ取得を検討すると、最初にぶつかるのが「大臣許可」と「知事許可」、どっちを取ればいいの?という疑問ではないでしょうか。

結論から言えば、この2つは》営業所の所在地「によって自動的に決まるもので、事業者が自由に選べるものではありません。ただし、この違いを正しく理解していないと、「知事許可だと県外の工事ができないのでは…」といった誤解や、逆に「大臣許可のほうが格上だから取っておこう」といった見当違いな判断につながりかねません。

この記事では、両者の違いをわかりやすく整理していきます。

目次

そもそも建設業許可とは

建設業法第3条に基づき、建設工事の請負を営業とする場合には、原則として建設業許可が必要です。

軽微な建設工事(建筑一式工事で1,500万円未満または延べ面積150㎡未満の木造住宅、その他の工事で500万円未満)のみを請け負う場合は許可不要ですが、それ以上の規模を扱うなら必ず許可が必要になります。

大臣許可と知事許可、違いは「営業所の場所」だけ

建設業許可は、》営業所の所在地が複数の都道府県にまたがるかどうか「で2種類に分かれます。

  • 国土交通大臣許可:2つ以上の都道府県に営業所を設けて営業する場合
  • 都道府県知事許可:1つの都道府県のみに営業所を設けて営業する場合

たとえば、本店が東京都、支店が神奈川県にあれば「大臣許可」。本店・支店すべてが神奈川県内にあれば「神奈川県知事許可」となります。

よくある誤解①「知事許可だと他県の工事ができない」

これは完全に誤解です。

知事許可であっても、工事自体は全国どこでも施工できます。神奈川県知事許可の業者が北海道や沖縄の工事を請け負っても、何の問題もありません。

許可の区分を決めるのはあくまで「営業所」を構える場所であり、「工事」を行う場所ではないのです。

よくある誤解②「大臣許可のほうが格上」

これもよくある誤解です。

大臣許可と知事許可は、許可要件も効力も同じです。許可の「格」に上下関係はありません。営業所が2都道府県以上にあるか否かという、事業形態上の違いにすぎません。

ですので、1都道府県内で完結する事業であれば、わざわざ他県に営業所を作ってまで大臣許可を取る実益はほぼありません。

「営業所」の定義に要注意

ここで重要なのが「営業所とは何か」です。単なる作業員の詰所や資材置き場は営業所に該当しません。

建設業法における営業所とは、請負契約の締結に関する実体的な行為を行う事務所を指し、以下のような要件が求められます。

  • 外部から来客を迎え入れ、契約締結等ができるスペースがある
  • 電話、机、各種事務台帳等を備えている
  • 経導業務の管理責任者または令3条使用人が常勤している
  • 専任技術者が常勤している
  • 営業所の使用権原を有している(自己所有または賃貸契約)

つまり「県外に小さな事務所を置いただけ」では営業所とみなされないことも多く、逆に言えば実体を伴う営業拠点が複数県にあれば大臣許可になります。

手続き面の違い

項目大臣許可知事許可
申請先主たる営業所を管轄する地方整備局長等営業所を管轄する都道府県知事
新規申請の手数料登録免許税15万円許可手数料9万円
更新・業種追加5万円5万円
標準処理期間組90~120日組30~45日(自治体により異なる)

実務的には、大臣許可のほうが審査期間が長く、費用もやや高いと覚えておくとよいでしょう。

許可要件は共通

大臣許可も知事許可も、以下の許可要件は共通です。

  1. 経導業務の管理責任者が常勤でいること
  2. 専任技術者を営業所ごとに置くこと
  3. 請負契約に関して誠実性があること
  4. 財産的基礎(一般建設業の場合は自己資本500万円以上等)があること
  5. 欠格要件に該当しないこと

いずれも、許可を受けたあとも維持しなければならない要件です。

事業拡大時は「許可換え新規」のタイミングに注意

知事許可を受けている業者が、他県に営業所を新設する場合は大臣許可への切替えが必要になります。これを「許可換え新規」と呼びます。

知事許可から大臣許可への許可換え新規について詳しくはこちら

逆に、大臣許可の業者が他県の営業所を閉鎖し、1つの都道府県だけになった場合は、知事許可への切替えが必要です。

大臣許可から知事許可への許可換え新規について詳しくはこちら

いずれのケースでも新規申請と同じ扱いになるため、更新時期と重ならないよう、計画的に手続きすることが重要です。

まとめ

  • 大臣許可と知事許可の違いは「営業所が何都道府県にあるか」のみ
  • 工事の施工エリアには関係なく、知事許可でも全国で工事可能
  • 許可の格や要件に差はなく、手数料と処理期間が少し違うだけ
  • 営業所の追加・廃止に伴う切替えは新規申請扱いになるので計画的に

ご自身の事業形態に合った区分で、適切に許可を取得・維持していきましょう。判断に迷う場合は、行政書士や地方整備局・都道府県の建設業担当窓口に相談することをおすすめします。

建設業許可・経審・各種変更届のご相談は無料です

横浜の建設専門行政書士が、丁寧にサポートいたします。

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この記事を書いた人

岩本隆一のアバター 岩本隆一 行政書士・税理士

税理士事務所として建設業の方々に関わる中で、許可関係も一緒にサポートした方がお客様にメリットがあると考え、行政書士事務所も開業しました。建設業許可・経審・入札参加資格申請など、建設業に関わる行政手続きを一括サポートします。(行政書士登録番号:20091970)

「行政書士への相談は敷居が高い」と感じるお客様のため、初回相談は完全無料。お気軽にお問い合わせください。

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